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LIFE STYLE移住者の暮らし

家族で過ごす、ゆったりとした時間が楽しい

高橋 麻弥子さん

PROFILE
高橋 麻弥子さん

高橋 麻弥子さん

神奈川県出身。2017年1月に東京都から兵庫県朝来市に移住。

  • 移住時の年代:30代
  • 家族構成:夫と猫1匹
  • 移住スタイル:Iターン
  • 職業:カフェ経営

CMで注目された「天空の城」近くに移住を決意

日本百名城の一つに数えられ、「天空の城」「日本のマチュピチュ」などと呼ばれる兵庫県朝来(あさご)市の竹田城跡。その山城の麓でカフェ「パンケーキ&コーヒー ぽわん」を営んでいる。厨房担当は、移住前にパンケーキ作りを修業した夫だ。

「大学生のころから、カフェを開きたいと思っていたんです」と高橋さん。生まれも育ちも横浜市。埼玉県内の大学にも自宅から通った。東京の求人広告会社に就職後は住居を東京に移し、「ずっと関東から出たことがなかったので、関東を離れたいと思っていました」と振り返った。初めはなんとなく北海道や長野県をイメージしていたという。

パンケーキ&コーヒー ぽわんの看板

「この街のことは、2015年3月に朝来市が東京都内で開催した、女性の起業をテーマにしたイベントに参加するまで知りませんでした」。イベントの翌月には、市主催の体験ツアーで初めて同市を訪れた。都会の兵庫県姫路市から車で約1時間。山奥にある民宿やカフェなどを案内されて、都市部でなくても営業できそうだと感じた。その後もさまざまな地域の移住イベントで情報を集め、移住先について夫と話し合った。ちょうどそのころ、竹田城跡で撮影されたCMが話題となった。「竹田城跡が有名になり始めている今ならいろんなことができそう」と、朝来市への移住を決意。17年1月に引っ越した。「田舎ではありますが、私の実家も横浜といっても、まわりに水田や畑もある所。それほど違和感はありませんでした」

兵庫県朝来市の緑豊かな自然

市のサポートで住宅や店舗探し

同市では移住希望者のために住宅を格安で貸し出す「あさご暮らし体験住宅」という制度があり、「キッチンや電化製品などの生活設備もある程度整っていたので、とても助かりました」。アルバイトをしながら市役所職員から紹介された家を見て回り、観光客が多い竹田地区で開店することを決めた。まず17年10月、起業支援施設「段々」に出店。18年3月に店舗兼住宅の今の場所に移転した。

兵庫県朝来市の落ち着いた街並み

鉄道網などがあまりない地方では、自家用車がなくては移動がままならない。移住を決めたとき、夫妻は2人とも運転免許証を更新しておらず、失効していた。そのため、移住前に仕事をしながら自動車教習所に通い、免許を取り直したという。ただ、鳥取県との県境に近い山あいにある朝来市は積雪地帯でもある。「移住した年は、数十年に一度の大雪ということでした。とても怖くて、運転はなかなか慣れませんでした」

雪道の運転のほか、言葉の違いにも初めは戸惑った。「こちらは関西弁というか、鳥取県に近接していますので、そちらの方に近い言葉です。独特の言い回しがあって、理解できるようになるまで、少し時間がかかりました」

地域の人とのコミュニケーションを大切に

公民館の掃除など地域の作業や行事にもできる限り参加し、地域の人とのコミュニケーションを大切にしてきた。「ご近所の方も、コーヒーを飲みに立ち寄ってくださったり、地域の作業後にみんなで朝ご飯を食べに来てくださったり。店にいらしてくれるようになりました」

以前に出店していた「段々」の近くで拾った雄猫のバニラと一緒に暮らしている。「東京の広告会社に勤めていたときは、夫と生活時間が合わず、2人で何かすることもほとんどできませんでした。今は一緒に仕事をしていますし、とてもゆったりと過ごせる。バニラも含めた家族の時間がとても楽しい。これからもずっと、この朝来市で、夫と一緒にカフェを続けていきたい」とほほえんだ。

高橋さんと雄猫のバニラ

(2020年9月16日取材)

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