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「WHO-HPQ日本語版」の活用

平素よりお世話になっております、オープンラボメンバーの産業精神保健研究機構RIOMH(リオム)です。

本日はわたしたちの非営利活動の一環として、代表理事の宮木教授が翻訳した国際的な生産性指標(プレゼンティーズム尺度)WHO-HPQ日本語版」を、地方自治体の現場で活用いただいている一例をご紹介します。

2015年より滋賀県甲賀市職員2000人以上を追跡調査し、睡眠と生産性に関する論文を国際誌に発表された角谷 寛 先生(滋賀医科大学睡眠行動医学講座教授・同大睡眠センター長)による講演資料ですが、不眠症状が強くなるにつれて生産性指標「WHO-HPQ日本語版」のスコアが段階的に悪くなっていくことが統計学的に有意に示されています。また、うつ症状が強くなるほど、不安障害が強くなるほど同スコアが悪くなることが定量的に示されていて、「不眠、うつ、不安障害はいずれも生産性低下につながる」ことが日本の自治体職員の大規模データから明らかになったことは意義深いです。

甲賀市での活用事例が先進的なのは、職場の健康管理・労務管理に有用なこうした学術的エビデンスを大学と連携しながら生み出し続けているだけでなく、実際の健康管理の現場で「不眠」を切り口とした産業保健スタッフによる面談を行い、市職員のメンタル疾患予防や生産性向上に役立つ取り組みに結び付けていることです。自治体によりフォーカスする切り口は様々かと思いますが、それらが「生産性」とどのように相関し、また改善が図れるかについて具体策を考えたり、その施策の効果判定を定量的に行う上で、「WHO-HPQ日本語版」が役立っている一例です。

こうした尺度評価をスーパーシティ構想のプロジェクトに一部組み入れ、地域住民や企業の皆様のメンタル疾患予防や生産性向上に役立てていただければ幸いです。

http://riomh.umin.jp/project.html

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