米原市は日本のほぼ中央に位置し、近畿・東海・北陸にアクセスしやすいという地勢学的な優位性に加え、JR貨物・米原ターミナルの設置が確定しているなど物流インフラの整備が進みつつある。それに着眼した民間企業の方から構想提案を受け、調査・検討されているのがSILC構想である。 荷主企業、物流企業、県内自治体防災関係者にSILCニーズに対するアンケート・ヒアリングをなし、事業の可能性等を検討した。この調査により、どれくらいの荷物が集まるのかが判明し、また鉄道輸送へのモーダルシフトを重視しつつ3PL事業を行えば、米原市内を通過するトラック台数・CO2の削減、及び交通渋滞の緩和もなしえることが確認できた。このほか、物流人材育成・供給の必要性を認識するとともに、自治体の共同防災備蓄に対するニーズが高いこともわかった。 また、SILCに興味を示す民間企業を中心として、2004年11月にSILC推進コンソーシアムが立ち上がった。SILC推進コンソーシアムは20の企業・団体によって組織され、統括委員会及び物流分科会、ファイナンス分科会、物流教育・地域振興分科会、防災備蓄分科会によって構成されている。今後、SILC構想の実現に向けて協議が進められ、基本計画が策定されることとなる。