スーパーシティ・スマートシティフォーラム2022(令和4年8月26日開催)

令和4年8月26日、スーパーシティ、スマートシティ、デジタル田園健康特区の取組の周知を図るため、内閣府主催のフォーラムを開催いたしました。令和4年4月の区域指定以降、初めて構想に携わる関係者が一堂に会し、各区域の取組等について、講演を行いました。
また、会場では、スーパーシティ・デジタル田園健康特区において、近く実装される先端的サービスやデータ連携基盤を支える企業・団体の革新的な取組やスマートシティの実現に向けた各種取組について、ブース展示を行いました。
開催概要
開催日時 | 令和4年8月26日(金) 9:50~17:50 |
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会 場 | JPタワー ホール&カンファレンス 〒100-0005 東京都千代田区丸の内2丁目7-2 KITTE 丸の内4階 |
主 催 | 内 閣 府 |
概 要 | パンフレットダウンロード用 |
プログラム
大阪府・大阪市スーパーシティ構想
~グリーンフィールドのスーパーシティから始まる未来社会をめざして~
スーパーシティは、規制改革とデジタル活用によって我が国の停滞を打破し、より良い未来へ導く強力なエンジンとなるものです。本年4月に大阪市はつくば市とともに全国で初めて指定を受け、未来社会を先導していくことをめざします。
大阪のスーパーシティでは、2025年の大阪・関西万博の会場となる大阪のベイエリアに浮かぶ人工島・夢洲と、西日本最大のターミナルである大阪駅の北側において豊かなみどりの空間を形成するうめきた2期地区、2つのグリーンフィールドからデータで拡げる「健康といのち」をテーマに、住民QoLの向上と都市競争力の強化をめざし、大阪における輝く未来社会の実現に向けて取り組んでまいります。
大阪府知事 吉村 洋文
大阪市副市長 高橋 徹
つくば市が目指す「まるごと未来都市」
─ つくばスーパーサイエンスシティ構想 ─
筑波研究学園都市の建設が閣議了解されてから約60年。これまで、日本を代表する科学技術都市としての強みを活かし、リビングラボからインターネット投票、モビリティ・ロボットの活用等の先端的な取り組みを数多く生み出してきました。これらの未来技術の社会実装に向けて、スーパーシティ型国家戦略特別区域に指定されたつくば市が、大学・国立研究機関、企業、市民とともに、規制の特例措置等を駆使し、「サイエンスシティ」から「スーパーサイエンスシティ」への飛躍に挑戦する「つくばスーパーサイエンスシティ構想」について紹介します。
つくば市長 五十嵐 立青
講演資料特区の新類型/Virtual特区
デジタル田園健康特区
デジタル田園健康特区の3地域においては、医療のタスクシフトによる救急医療や在宅医療の質的な高度化を図る試みと共に、健康・医療情報共有基盤構築に資する実証実験も実施する予定です。本特区では、電子カルテデータ、PHRデータやライフログデータ、健診データ等の行政関連データなど幅広い分野の情報共有基盤構築のプロトタイプを示すことを目的としています。今回は国が牽引するHL7FHIRでの電子カルテ情報共有構想とも平仄を合わせており、この先駆的社会実装実験は、我が国の課題となっている“健康・医療情報の標準化と共有化をベースにデータの利活用環境を整備”することに、必ずや寄与すると確信しています。
阿曽沼 元博
順天堂大学 情報センター本部 客員教授
デジタル田園健康特区においてアカデミアが果たす役割とは
岡山大学は、全国初となる革新的事業連携型国家戦略特区(デジタル田園健康特区)に採択された岡山県吉備中央町と、広範囲な地方創生及び人材育成、並びにSDGsの達成を目指す連携・協力に関する協定を締結しております。デジタル技術の活用により、医療や健康分野において日本各地の地域が抱える課題(救急体制の充実、母子健康促進支援サービスなど)を規制改革により解決することを通じて、『地域課題の解決における先駆的モデル』構築を目指します。『専門知』を融合させた新たな『総合知』を駆使したオール岡山大学体制、そして強固な産学官連携により、安全・安心で、誰一人取り残さないまちづくりに貢献してまいります。
那須 保友
国立大学法人岡山大学 理事・副学長
規制緩和とDXで目指す、地域医療CHINOモデル
デジタル技術を活用した「デジタル・トランスフォーメーション(DX)」の波は地域医療にも押し寄せています。一方で、真にDXを進めるためには、まず医療に関わるそれぞれの職種が持つ「役割」の壁を壊し、現場のリソースの最適化を図る「アナログ・トランスフォーメーション(AX)」を進めることが重要です。茅野市のデジタル田園健康特区における提案は、地域医療の現場で利用者のニーズに基づいて「役割」の規制を整理しつつ(AX)、その整理の過程で起こりうるペインを「先取り」してDXするものです。人口減少時代において様々な職種が「30人31脚」で繋がり合う、全体最適化社会を目指します。
須田 万勢
諏訪中央病院 医師
茅野市DX推進幹
大学・国研連携型スーパーサイエンスシティの挑戦
Society 5.0の未来社会とは、人々が快適な生活を送り多様な幸せを実感できる社会的包摂性を備えた「人を中心としたヒューマン・スマートシティ」です。移動・配送を支えるモビリティ技術、医療福祉や行政分野のDX技術、現実空間と都市のサイバー空間の融合複合に加え、行政・民間企業が持つ社会科学的データを活用し、データを民主化するデータ連携基盤の構築を一体的に行うものです。ここでは、大学や国研が有する基礎研究成果の社会実装とともに、科学的手法により都市の実問題を浮き彫りにし、それを基礎研究に還流させるスパイラルを構築する大学・国研連携型スーパーシティの実現への取り組みについて議論します。
鈴木 健嗣
国立大学法人筑波大学
システム情報系 教授/サイバニクス研究センター長