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国家戦略特区「法人農地取得事業」の概要

我が国においては、農地法上、法人が農業に参入する場合、農地を所有できる法人は農地所有適格法人(※1)に限られており、その他の一般法人(※2)は貸借による農地の権利取得が認められています。
そこで、国家戦略特区においては、農業の担い手が不足する地域において、法人の農業参入を促すことで、農業の国際競争力を強化し、我が国の経済社会の活力の向上及び持続的発展を図る観点から、長期的、安定的な農業の経営環境や多様な担い手の確保を目的に、農地法の特例を設け、一定の要件の下、農地所有適格法人以外の法人の農地の所有(法人農地取得事業)が認められています。(参考資料はこちら)別ウインドウで開きます
本特例は国家戦略特区法上、農業の担い手が著しく不足し、遊休農地の著しい増加のおそれのあることが区域の要件とされており、政令で兵庫県養父市が指定されています。また、本特例は農地を養父市が原所有者から買い上げ、法人に転売することが前提とされており、法人が本特例を活用するに当たっては、農地の不適正な利用の際は養父市に所有権を移転する旨の書面を締結すること、地域の農業における他の農業者との適切な役割分担の下に継続かつ安定的に農業経営を行うと見込まれること等の一定の要件を満たす必要があります。
なお、本特例については、「国家戦略特別区域法の一部を改正する法律」(令和3年法律第33号)の公布、施行に伴い、本特例の期限が令和5年8月末まで延長されました。

※1農地所有適格法人:次の①~④の要件を満たす法人
 ①法人形態:株式会社(公開会社を除く)、農事組合法人、持分会社
 ②事業内容:売上高の過半が農業(自ら生産した農産物の加工・販売等を含む)
 ③議 決 権:農業関係者が総議決権の過半を保有
 ④役 員 等:役員の過半が農業に常時従事。役員または重要な使用人の1人以上が農作業に常時従事

※2農地所有適格法人以外の一般法人:次の①~③の要件を満たす法人
 ①農地を貸借する法人とその所有者の間で解除条件付きの契約を締結
 ②地域における適切な役割分担の下に継続的かつ安定的に農業経営を実施
 ③業務執行役員または重要な使用人の一人以上が耕作等の事業に常時従事


養父市における「法人農地取得事業」の成果

養父市では、平成28年以降、国家戦略特区法に基づき、「法人農地取得事業」が実施されており、これまでに本事業により、6法人が合計1.65ヘクタールの農地を取得しています。(令和3年9月末現在)
これらの法人は、営農のために合計約33.2ヘクタールの農地を所有又はリースしており、この結果、16ヘクタールの遊休農地が再生されました。また、これらの法人は営農のために合計19人の従業員を新たに雇用しています。(令和3年9月末現在)
これらの法人により様々な農業経営モデルの確立が進められており、農業の6次産業化の促進など地域経済の活性化に貢献しています。また、スマート農業の実証事業を行っており、新たな中山間地域における農業モデルの構築が期待されます。


養父市において「法人農地取得事業」により農地を所有している法人

養父市の特例利用農地所有法人一覧

※養父市調べ。(令和3年9月末時点)
※「所有・リース農地面積」とは、法人が営農するために所有している農地及び他から借りている(リースしている)農地の合計面積。

各法人の事業の実績

株式会社Amnak放棄地等を取得し、関連設備等の整備を行い、米の一元的な自社管理による酒米の生産、日本酒の国内販売・輸出を行っています。また、スマート農業技術の開発・実証プロジェクトの採択を受け、参入地域でドローンや無線遠隔草刈機等の実証事業を行っています。
ナカバヤシ株式会社ではニンニクを栽培し、地域の企業や農家と連携しブランド化を進めています。
株式会社やぶの花ではJAたじまと連携し、賛同農家を募ってリンドウの産地化を目指しています。
住環境システム協同組合では取得農地に小規模野菜生産工場を建設し、水耕栽培システム「小規模閉鎖型屋内野菜生産場」を使った効率的・安定的なレタスの生産を行っています。
養父町開発株式会社は令和2年3月に区域計画が認定され事業を開始しました。令和2年4月に養蚕の飼育体制を確立するため農地を取得し、継続的な養蚕業のモデルの確立を目指しています。
株式会社マイファームハニーは、蜂蜜の生産及びその加工品の製造・販売を行っており、2箇所の農地に巣箱を設置し、令和3年度は採蜜100kgを目標に事業に取り組んでいます。



Amnakの営農風景 ナカバヤシの営農風景 住環境システムの営農風景


各法人の紹介(養父市ホームページ)

ナカバヤシ株式会社別ウインドウで開きます
株式会社Amnak別ウインドウで開きます
株式会社やぶの花別ウインドウで開きます
株式会社マイファームハニー別ウインドウで開きます
住環境システム協同組合別ウインドウで開きます
養父町開発株式会社別ウインドウで開きます


参考

養父市におけるその他の農業関係の規制の特例措置の活用状況

 養父市では、国家戦略特区制度の下で、「法人農地取得事業」以外にも農業関係の規制の特例措置が活用されています。養父市において活用されている農業関係のその他の規制の特例措置の概要及び実績は以下のとおりです。

① 農地等効率的利用促進事業

(概要)
 農地の流動化を促進する観点から、市町村長と農業委員会との合意の範囲内で、農業委員会の農地の権利移動の許可関係事務を市町村が行うことを可能としました。(詳細はこちら)別ウインドウで開きます

(実績)
 申請から許可までの事務処理期間が平成26年度の20.7日から令和2年度には6.7日となり、14日短縮しました。また、平成26年度から令和2年度までの延べ処理件数は合計345件、農地面積43.5haでした。

② 農業法人経営多角化等促進事業

(概要)
 農地を所有できる「農業生産法人」の役員要件について、①役員の過半が農業(販売・加工を含む)の常時従事者であること、②さらにその過半が農作業に従事していること、が求められていましたが、②について、役員の1人以上が農作業に従事すれば良いこととされました。なお、平成28年4月施行の改正農地法により、農地を所有できる法人の呼称が「農業生産法人」から「農地所有適格法人」に変更されるとともに、議決権要件については農業関係者以外の者の総議決権を1/2未満に、役員要件については役員又は重要な使用人のうち1人以上が農作業に従事することにそれぞれ緩和されたことに伴い、本事業は廃止されました(全国展開)。(詳細はこちら)別ウインドウで開きます

(実績)
 本事業により、平成26年度から平成27年度までに11の農業生産法人が設立されました(うち3社は「法人農地取得事業」により農地を取得・所有しています。)
本事業又は「法人農地取得事業」により農地を所有又はリースした法人は合計14法人であり、令和3年9月末現在、これら14法人が所有又はリースしている農地の面積は合計63.4ヘクタール(うち26.2ヘクタールは従前は遊休農地)であり、営農のための雇用者数は合計88人となっています(養父市調べ)。
 なお、本事業又は「法人農地取得事業」により農地を所有又はリースした法人は合計14であり、令和2年末現在、これら14法人が所有又はリースしている農地の面積は合計60.3ヘクタール(うち26.1ヘクタールは従前は遊休農地)です(養父市調べ)。

③ 農業への信用保証制度の適用関連事業

(概要)
 農業について、商工業とともに行うものに関しては、金融機関からより円滑に資金調達をできるようにするため、都道府県の応分の負担を前提に、信用保証協会が保証を付与することを可能としました。なお本事業は平成30年7月に全国展開されました。(詳細はこちら)別ウインドウで開きます

(実績)
 平成26年度から令和元年度までに累計で13件、総額1億5,200万円の融資に対して信用保証を行い、6名の雇用を創出しました。

(出典)
「令和元年度国家戦略特別区域の評価」(令和2年5月28日国家戦略特別区域会議合同会議)、養父市調べ
「令和2年度国家戦略特別区域の評価」(令和3年6月7日国家戦略特別区域会議合同会議)、養父市調べ

経営耕地面積(全国・都府県・養父市)

【参考】経営耕地面積(全国・都府県・養父市)

※経営耕地面積とは、調査期日現在で農林業経営体が経営している耕地(けい畔を含む田、樹園地及び畑)をいい、自ら所有し耕作している耕地(自作地)と、他から借りて耕作している耕地(借入耕地)の合計。土地台帳の地目や面積に関係なく、実際の地目別の面積。
※農水省「農林業センサス2015」、「農林業センサス2020」(概数値)より。


基幹的農業従事者(全国・都府県・養父市)

【参考】基幹的農業従事者数(全国・都府県・養父市)

※基幹的農業従事者とは、農業就業人口(自営農業に主として従事した世帯員)のうち、ふだん仕事として主に自営農業に従事している者をいう。
※農水省「農林業センサス2015」、「農林業センサス2020」(概数値)より。


関連リンク

国家戦略特区(養父市ホームページ)別ウインドウで開きます
養父市の国家戦略特区の効果検証(養父市、神戸大学共同調査)別ウインドウで開きます
成長戦略フォローアップ(令和3年6月18日閣議決定)別ウインドウで開きます
事例別動画「農用委員会と市町村の事務分担に係る特例」、「農業生産法人の要件緩和」、「農業への信用保証制度の適用」、「企業による農地取得の特例」(養父市)(政府インターネットテレビ)別ウインドウで開きます


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