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都市再生に取り組む基本的考え方

資料1

都市再生に取り組む基本的考え方

平成13年5月18日

1 「都市再生」に取り組む視点
(1)21世紀における我が国の活力の源泉である都市について、その魅力と国際競争力を高めることが内政上の重要課題である。
(2)一方、我が国の都市は、90年代以降の経済の低迷の中で、特に、中枢機能が集積している東京圏、大阪圏などが国際的にみて地盤沈下している。
(3)我が国の都市を、文化と歴史を継承しつつ、豊かで快適な、さらに国際的にみて経済活力にも満ちあふれた都市に再生する。今、我々が、このことに努力を傾注することによって、将来の世代に「世界に誇れる都市」として受け継ぐことができるようにする。
2 「都市再生」を通じた「構造改革」
(1)内閣の基本課題である構造改革の一環として、「都市再生」に取り組む。
(2)「都市再生」においては、民間に存在する資金やノウハウなどの民間の力を引き出し、それを都市に振り向け、さらに新たな需要を喚起することが決め手となる。
(3)このための条件整備として、必要な都市基盤を重点的に整備するとともに、様々な制度を聖域なく総点検し、改革を行う。
(4)これによって民間都市投資を通じた「都市再生」が実現できれば、かねてから懸案となっている土地の流動化をもたらすだけでなく、さらに、経済構造改革に大きく寄与し、ひいては、日本再生にもつながる。
3 都市の基本的課題と取り組み方針
 我が国の都市の基本的課題とその取り組み方針は、二つの側面がある。
(1)「20世紀の負の遺産」の解消
  1. これまでの都市は、高度成長期における経済社会を支える側面は持ってきたものの、災害に対して脆弱で、また、長時間通勤、慢性的な交通渋滞など、国民に不要な負担を強いている。
  2. この「20世紀の負の遺産」ともいうべき諸課題については、集中的に施策を投入して早急な解消を図る。
(2)「21世紀の新しい都市創造」
  1. 国際競争力のある世界都市の形成のための交通基盤や情報基盤の整備、持続発展可能な社会の実現のための循環都市の構築など、21世紀の新たな経済社会の動きを踏まえた課題が発生している。
  2. 我が国社会の持続的な発展のため、「21世紀の新しい都市創造」に強力に取り組む。
(3)21世紀型都市再生プロジェクトの選定等
「都市再生」を強力に進めるため、21世紀型都市再生プロジェクトを選定するとともに、さらに、より長期の観点から21世紀における夢と希望のある展望を明らかにしたい。
4 「都市再生」の取組みの基本姿勢
(1)「都市再生」について、様々な主体が、問題意識は持ちながらもバラバラに取り組むことによって立ちすくんでいる現状を打破したい。
(2)将来を見据えて、共通の目標を掲げ、優先順位をつけて総力を傾注する、いわば、総員で取り組む形で推進すべきである。
(3)「都市再生」は内閣の努力だけで実現できるものではない。従って、関係省庁はもとより、関係地方公共団体、経済界などの各界の叡知を結集するとともに、相互に協力しあって、戦略的にプロジェクトや施策を推進してまいる。