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都市再生プロジェクトに関する基本的考え方

資料1
平成13年6月14日
都市再生本部決定

都市再生プロジェクトに関する基本的考え方

1 「都市再生」の意義

90年代以降の低迷している我が国経済を再生するためには、太宗の経済活動が行われ、我が国の活力の源泉でもある「都市」について、その魅力と国際競争力を高め、その再生を実現することが必要である。
 このためには、民間による都市への投資など民間の力を都市に振り向けることが決め手になる。この観点から、経済構造改革のための重点課題の一つとして「都市再生」に取り組む。

2 重点的な都市再生の取り組み

第一に、我が国の経済の牽引役となる東京圏、大阪圏など大都市圏が国際的にみて地盤沈下していることから、この大都市圏を、豊かで快適な、かつ、経済活力に満ちあふれた都市に再生することに取り組む。
 第二に、地方都市については、人と自然との共生、豊かで快適な生活を実現するためのまちづくり、市街地の中心部の再生、鉄道による市街地分断の緩和・解消など、各都市に共通する横断的な、かつ、構造的な課題を抱えており、これらの課題に的を絞って都市の再生に取り組む。

3 都市再生プロジェクト選定の考え方

(1)都市再生プロジェクトの意義

 都市再生プロジェクトは、内閣が定める都市再生のための統一した方針の下に様々な主体が協力して具体的な行動をとる行動計画として位置づける。
 この行動計画には、プロジェクトを推進する上で必要な規制のあり方の点検、さらに制度の強化、充実などの制度改革、運用改善も含まれる。

(2)都市再生プロジェクトの選定の視点

 次に掲げる二つの視点を踏まえ、都市再生プロジェクトの選定を進める。
 第一に、国際競争力のある世界都市の形成、安心して暮らせる美しい都市の形成、持続発展可能な社会の実現、自然と共生した社会の形成といった「21世紀の新しい都市創造」に向け、リーディングプロジェクトとしての選定を進める。
 第二に、我が国の都市が現在直面している、地震に危険な市街地の存在、慢性的な交通渋滞、交通事故など都市生活に過重な負担を強いている、「20世紀の負の遺産の解消」については、緊急課題対応プロジェクトとしての選定を進める。

(3)都市再生プロジェクト選定方針
 都市再生プロジェクトは、経済構造改革の一環として政府をあげて取り組む観点から、以下の項目に該当するものとする。
 第一に、プロジェクトの内容が次に掲げるいずれかの性格を有することから、内閣が定める統一的な方針に基づいて、関係省庁が総力をあげて取り組む必要があるものであること。
 ア 都市構造に係る基本的課題に取り組むもの
 イ 従来とは異なる新しい手法により取り組むもの
 第二に、経済構造改革につなげるという観点から、次に掲げるいずれかの性格を有するものであること。
 ア 民間投資への大きな誘発効果を持つもの、民間ノウハウを活用するものなど、民間の力を引き出すものであること。
 イ 虫喰い土地の整形化による有効利用など、土地の流動化に資するものであること。

4 地方都市に共通する課題への取り組み

 地方都市に共通する横断的な、かつ構造的な課題について、その抽出を行うとともに、その解決のために必要となる諸施策の構築に取り組む。