|
交流遺産による都市再生調査 |
|
青森市は、明治から北海道と本州の間をつなぐ青函連絡船が就航し、駅と港が一体となった中心市街地を形成してきた。連絡船廃止後、この港湾空間を観光客や市民の憩い場として再開発してきたが、様々の環境変化を背景に、ミナトへの市民意識が薄れ、施設利用等が低迷している状況にある。
東北新幹線新青森駅開業(2010年)を目前に、並行在来線となる現青森駅周辺(ウォーターフロント地区含む)の魅力を高め、将来の新幹線効果を最大限に享受するため、交流拠点都市として発展してきた本市の歴史を語る青函連絡船メモリアルシップ「八甲田丸」と周辺のウォーターフロント地区を「交流遺産」と定義し、市民と一緒に既存ストックを有効に活用した賑わい再生の在り方を検討した。 |
|
青森の港・街のシンボルとして青函連絡船「八甲田丸」が保存されているウォータフロント地区について、都市発展の歴史的な意義を持つ場所としての市民意識が希薄化し、三セクの破綻等を背景に、ミナトの賑わい再生の将来像が見失われつつあった。
そこで、青森市の港やまちに関する歴史や地区の現状、調査の概要等について市民に情報発信するため、「あおもり街なか再生ニュース」を発行し、青森市全戸(約12万世帯)に配布。また同ニュースに、受取人払の自由記述式の市民アンケートを刷り込みし、街と港の資産を活かしたまちづくりに対する意見・提案の募集を行った。更に全国へ情報発信するとともに、来訪者のニーズを把握するため、インターネットによるアンケートを実施した。
調査の実施にあたっては、中心市街地再活性化の一環として、学識者、行政、TMO、青年会議所、中心商店街、任意団体等からなる検討委員会を組織し、アンケート結果をもとに、「地域に根付き、地域の文化にふれられる、市民と訪問客の交流空間づくり」をテーマに、地区再生の構想づくりを行った。 |
|
○ |
東北新幹線新青森駅開業に向けた取り組みが加速
新幹線開業(2010年)を目標に、県都中心市街地再活性化の核として、本ウォータフロント地区に「ねぶた」を核とした文化観光交流施設、青函連絡船「八甲田丸」等で構成する「ふるさとミュージアム」整備の検討がスタート。 |
○ |
市民の機運の高まり
調査の中で「連絡船保存に対する意識は、市民よりも来訪者の方が圧倒的に高い」、「連絡船を利用した世代(50代)が、保存への否定的傾向が高い」、「市民の港への来訪機会が著しく低い」などの課題が顕在化する一方で、任意団体が本調査を契機として「昭和の懐かしいミナト界隈や賑わいを感じる機会を提供」するための事業を計画するなど、民間レベルでの試みもスタート。 |
○ |
関係者間の連携強化
三セクの破綻等によりウォーターフロントに対する関係者間の意識が低下していたが、本調査を契機に、連携強化を図ることを確認。 |
|
|
青森市 |
|
http://www.city.aomori.aomori.jp/ |
|
都市整備部港湾河川課/工藤・船橋 |
|
TEL : 017-734-5494
Emailアドレス : kowan-kasen@city.aomori.aomori.jp |
|
|