岳温泉地区における観光客数の減少に歯止めをかけ,観光宴会型温泉地から健康保養連泊型温泉地へと進化するため,ウォーキングを中心にした既存資源の有効活用を図る。 このため,観光協会,旅館組合,大学の幅広い連携体制を構築した。とくに大学では,企業経営,スポーツ生理学,栄養学の専門家を含むチーム体制を整えることにより,多様な視点からウォーキングを付加価値の高い商品に作りこむための提言を行っている。 岳温泉地区のもつ自然資源と有機野菜などの農畜産物および大学からの知識提供により,豊富なウォーキング・プログラムと滞在型商品の開発に貢献。
ウォーキング先進地域としての岳温泉という地域アイデンティティの確立が進みつつあり,岳温泉地区全体の連携と活性化に向けた努力が加速している。 観光客数の減少と地区内の宿泊業の相次ぐ経営破たんを受け,地区全体の活力が失われつつあったが,ウォーキングの商品化という日本でも例を見ない取り組みにより,再び街全体が自信を回復しつつある。
ウェルヘルスウォーキング構想により,宿泊業,商店街,農畜産業者,大学などの連携が加速。 岳温泉ウェルヘルスウォーキング構想では,ウォーキングに対し,さまざまな視点から付加価値をもたらす提言を行っており,この実現のために多くの関連主体が連携している。地元農畜産業者と旅館との連携によるウォーキング向け食事メニューの開発や福島大学陸上部の協力によるウォーキング・インストラクションなどはその一例である。