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大学、住民、商店街、市民団体による地域コミュニティの再生 |
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田原町界わいの持続可能な地域づくりを目標に、住民主体のまちづくりの気運を高めるとともに、地域リーダーを発掘、育成するため、大学研究室、田原町商店街、市民団体等の連携による3つの試みを通じて、その機会や場づくりに取り組んだ。
空き店舗を活用した衣・食・住の身近な暮らしの講座、玄関先の寄せ植えやもみの木の設置による花とみどりのまちづくり、雑木林を活用した陶芸展や美術館、ろうそくイルミネーションなどの取り組みを通じて、延べ約800人が参加。
うち、核となる住民によりテーマ型まちづくり組織「田原町デザイン会議」を発足。行政や自治会と連携を取りながら、身近な花緑から河川改修事業や景観問題まで、住民主体による幅広いまちづくりを展開している
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福井市中心市街地に隣接する田原町地区は、福井大学、小・中・高等学校といった文教施設、博物館、多目的ホール、美術館、図書館等の集客施設、私鉄2線が乗り入れる田原町駅とそれにつながる田原町商店街が立地するとともに市街地の貴重な緑地として雑木林や河川(底喰川)が存在するなど地域資源に恵まれた地区である。しかしながら、本地区では、コミュニティの弱体化(高齢化等)、商店街の活力低下、生活機能の衰退が進行している中、河川改修に伴う雑木林を活かした親水空間の整備、街路整備による商店街の再編が予定され、これらの課題に対する住民意識を把握できずにいた。
こうした現状に対し、大学生、商店街、市民団体の連携・協働によって、当初の住民2人しか参加がなかった状況から、延べ約800人の住民の参加と会員約50名を超える「田原町デザイン会議」を発足させた。
身近な暮らしをテーマに集まりやすい、話しやすい場や機会の提供、大学生との積極的な企画や運営支援などの工夫により、住民が参加から参画、そして主体、組織化へと意識が変化していく過程を着実にふまえ、さらに本格的な河川改修計画や街角ガーデンづくりなど、コミュニティを結束し、課題解決に取り組んでいる。 |
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住民主体のまちづくり組織により、まちの課題解決が始動
住民を核とした田原町デザイン会議と学生や商店街・専門家等の連携により、かねてから懸念事項となっていた、河川改修に伴う計画づくりや景観問題、商店街の店舗移転等に関するまちの課題に着手し、市民と行政による本格的なまちづくりが展開されている。 |
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身近な取り組みを通じ、子どもから高齢者まで、ともに支えるまちづくりへ
寄せ植えや街角ガーデンなど、身近な取り組みを通じて、地域の人間関係や出会いの場が広がり、子どもから高齢者まで多世代のコミュニティが深まっている。 |
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まちづくりに専門的に取り組む人材の育成
自発的なまちづくりの学習や大学・学生との企画・協働を通じ、住民はまちづくりへの知識や関心の向上・行動につながるとともに、学生は住民と協働のまちづくり体験を通じ、まちづくりの専門的な分野へ進むなど、まちづくりの人材育成の地域として、政策検討やマスコミにも取り上げられ、多方面で影響を与えている。 |
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福井大学都市研究室、田原町商店街、福井まちと暮らしの研究会 |
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福井まちと暮らしの研究会 代表 竹内幸子 |
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TEL : 0776-21-5422
Emailアドレス : you12@maroon.plala.or.jp |
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福井県土木部都市計画課、福井県土木部河川課、福井市企画政策部政策調整室 |