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秦野市「みち・まち」明るい顔づくり調査 |
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高齢化、空き店舗の増大、慢性的な交通渋滞等によって魅力と活力が低下している秦野駅北口周辺地区では、駅前を流れる水無川両岸道路を一方通行化し交通の流れを整えることによって慢性的な交通渋滞の緩和を図るとともに、荷さばき停車帯の設置や緑化空間等のまちづくりに寄与する空間を創出し、もって地域分断の解消と活性化を図ることが構想されてきた。平成16年度は「全国都市再生モデル調査」を活用し、一方通行化社会実験の実施計画を策定するとともに、市の事業として平日4日間の社会実験を実施した。この結果、所要時間短縮やバスの定時性向上といった交通円滑化効果と合わせ、まちづくりに寄与する余裕空間の創出可能性が検証された。 |
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秦野駅北口周辺地区の交通円滑化については、平成3年度より市及び他団体において調査検討が進められてきたが、近年では空き店舗の活用や「わいわいはだの市場」(イベント)の開催など、地元商業者が主体となった取り組みが活発化してきたことを受け、社会実験によって交通円滑化とまちづくりへの寄与について検証を行うこととなった。
実施に当たっては沿線の商業者、住民、交通事業者、道路管理者、交通管理者等から成る調査検討委員会を組織し、学識経験者の助言を得つつ、取り組みの方向性を検討した。また、一方通行化は社会活動に大きな影響を及ぼすことから、社会実験の実施方法を検討するための研究会を別途組織し、交通管理者の指導・助言を得つつ、具体的な実施方策を検討した。さらに、東京都目黒区自由が丘地区で実施された歩行者優先の社会実験の視察、ミニ・シンポジウムの開催、ニュースレターの発行等を行い、広く市民及び関係者の意識啓発を行った。
これらを踏まえ、平成17年3月の平日4日間に一方通行化社会実験を実施した結果、走行速度の向上やバスの定時性向上等の交通円滑化効果が確認されるとともに、余裕空間の創出についても一定の可能性が確認された。
平成17年度以降は、周辺地区を含めたより円滑な交通の実現方策とともに、余裕空間の具体的な活用方策等、まちづくりと連動した取り組み方策について検討を深めていく予定である。 |
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社会実験の効果の発揮
机上でしか検討し得なかった交通円滑化や余裕空間の創出可能性が社会実験によって実証され、沿線住民、商業者、行政等の理解が深まるととともに、新たなまちづくりの検討へ向けた自信につながった。
また、走行速度の向上を受けた歩行者の安全確保の必要性、沿道商店アクセスや荷さばきのための停車帯の必要性等、魅力的なまちづくりに必要な道路空間の整備・使い方に関する課題が明らかとなった。 |
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沿道住民、商業者等のまちづくり意識の向上
アンケートによると、今後のまちづくりを踏まえた場合、一方通行化を直ちに実施すべき、実施の方向で議論を深めるべき、是非は判断できないがさらに議論や実験を行うことに異論はない、といった前向きな意見は合わせて約7割を占め、まちづくりに対する関心が高まった。
また、対象地区にかつてあった桜並木の風景を復活してはどうかなど、地元ならではの具体的な提案がなされるようになった。 |
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秦野市 |
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