 |
歴史・文化・文学等の資源を基点とする市民ネットワーク型観光産業に関する調査
|
 |
南房総地域の各種資源のうち、里見氏の歴史、さらには『南総里見八犬伝』という物語という素材は、見せ方次第で様々な層をターゲットにし得る資源である。特に物語の神秘性や、“仁義礼智忠信孝悌”という哲学は、日本人はもちろんのこと、外国人観光客にも訴求し得る。
本事業では、地域に点在する歴史文化資源を周遊ツアーとして編集するなど、ＮＰＯを核とした地域全体が機能分担する広域的な集客商品づくりと手作りの交流ビジネス（ＮＰＯ主体のツアー事業の確立と一般観光客への定着化）等の展開を図るとともに、広域的な視点に立った体験観光を軸とした地域活性化と様々な市民・ＮＰＯ参画による観光まちづくりの実現を目指す。
|
 |
南房総エリアは、花や海水浴といった資源を活かした観光を展開してきた実績を有するが、その実績・成功体験ゆえに、花・海水浴という地域イメージへの依存、そしてその結果として観光シーズンの偏りが生じるとともに、観光事業が一部の関連事業者のものとなってきた。
今後の地域振興（再生）を図っていく上で、市民・ＮＰＯ等による地域ネットワーク型産業の創出と新たな人材を巻き込んだ多様な主体によるプラットフォームの形成、多様な地域資源を活用した通年型観光地への取り組みが急務となっている。
本事業では、南房総エリアの地域固有の歴史文化資源である『南総里見八犬伝』をテーマに、里見ガイドの育成（研修会等の開催）とともに、地域に点在する資源のネットワーク化を図る広域周遊ツアーの造成・商品化、まちなか散策ルートの開発・実践、ガイドブックの開発をはじめ、地域内外に『南総里見八犬伝』という資源（地域ブランド）をアピールするためのシンポジウムを開催した。
今後は、同事業で実証されたツアー商品のブラッシュアップ等、継続的な旅行商品化を図るとともに、広域連携による地域資源を活用したニューツーリズムの創出を図る。
|
|
|
|
① | 歴史文化資源を活用した「里見八犬伝ロマン紀行」周遊ツアーの商品化
本事業で開発されたツアープログラムは、2007年２月～４月に開催された「ちばデスティネーションキャンペーン」において、ＪＲとの連携による「里見八犬伝ロマン紀行」周遊ツアーの商品化に結びつき、着地型旅行商品（ニューツーリズム）による集客を図ることができた。
|
|
② | 共通の資源開発による地域イメージ・広域的な観光交流空間の創出
南房総エリアの共通の歴史文化資源である『南総里見八犬伝』をテーマとすることにより、道の駅による「伏姫御膳」などの開発、ゆかりの地をめぐる周遊プログラムなど、館山市と南房総市にまたがる広域的な観光交流空間を創出することができた。
|
|
③ | 里見ガイドの育成による新たな交流ビジネスの創出
里見ガイドの育成など、市民・ＮＰＯが主体となった新たな交流（コミュニティ）ビジネスが創出され、今後、観光産業との連携など地域連携による観光まちづくりに向けた大きなきっかけとなった。
|
|
|
 |
たてやま・コミュニティビジネス研究会
|
 |
－
－
|
 |
山口 孝
|
 |
TEL :
0470-22-2544
Emailアドレス :
yamaguti.t@city.tateyama.chiba.jp
|
 |
千葉県館山市
|
