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生きものよろこぶ甘い水作戦〜海老川あっぷで三番瀬・東京湾再生へ
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主な調査事業実施として選んだ長津川調節池は、市民に親しまれている多目的広場である。本都市再生モデル事業を通じて、住民参加でできるビオトープ型管理方法をいくつかを実践した。
@省エネ型水質浄化機器を用いた池の環境改善、
A池の底泥再利用方法、堆肥化および斜面覆土、
B砂ろ過による浄化効果、
C微細酸素供給による浄化効果、
D災害時生活用水確保のためバネ式フィルターで池の水ろ過実験、
Eヨシの刈り取りと渡り道づくり
等を実践した。これら調査項目の中から、19年以降に継続実践できるプログラムを選定し、企業市民行政による連携プログラムとして適するプランを再度組み立ててきた。
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工夫点@ 地元企業の協賛確保で継続的管理を〜
長津川調節池は、多目的広場と整備されており、休日には多くのグループが飲食しながら交流を図るといった、市民に親しまれている空間である。千葉県では、繁茂したヨシの刈り取り予算はなく、長期にわたって手入れができていない。また維持管理予算も減額が続き、新しい取り組みに予算を付けることはほぼ不可能となっている。本都市再生モデル事業を通じて、住民参加でできる管理方法をいくつか見通しがついた。これらの中から、企業が参加しやすく、成果が見えやすいプログラムを選んだ。19年度は、ヨシ刈り取り、植樹、散策渡り道設置、メダカの池づくり等の実践を通じて、整備イベント企画運営と整備活動への協賛企業の呼びかけを行う。
工夫点A グリーン電力基金で自然エネルギーを導入〜
出力25Wで動く池の循環流発生装置(水質浄化機器)の継続したデータ収集が必要となり、19年度も稼動を続けデータを取っている。本機器を商用電力で動かしてきたが、19年度は、ハイブリッド発電装置を組み込み、自然エネ泣Mー電源に切り替え、普及啓発にも一役買う予定。
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@省エネ型水質浄化機器を用いた池の環境改善では、止水域である池の水を1日数回表層と底層を循環させることで、春の水温上昇時以降発生する緑藻(表層に浮かんで広がる藻)が、今年は発生しなかった。底層に沈んでいる浮遊物質が池全体に混ざり合い、1ヶ月後、SS9.2→2.0へ、BOD5.4→1.2へ、DOD7.9→5.7へと大きく減少した。一方、溶けている窒素は8.7→9.7と変化は無かった。実施時期が秋から冬にかけてであったため、19年度春から夏の変化を再度確認している。当調節池を利用している釣り愛好家からは、浄化機器の停止期間は魚は釣れないが、機器を稼動し水が動くと魚が勢いよく動き出し、釣れるようになるという評価を得た。底層に沈んでいる餌が池の中に混ざり合うからと予測できる。 19年度は自然エネルギー発電装置の設置を加え、更に市民の目を引きつけることとなる。
Dヨシの刈り取りと渡り道づくりでは、10年以上刈り取りをしていないヨシ原の一部を刈り取ったことで、太陽が差し込み、キショウブが勢いよく育つという変化を見た。このイメージを拡大させ、見た目に美しい水生植物ゾーンの設置と、そこに出向くための渡り橋を池の中に設置させることとなった。これら活動には年間25万円程度の実費経費とボランティアが必要なことから、今後は企業協賛を継続的に得ていくための、受け入れ事業を組んでいく予定である。企業とともに広場の管理というモデル事業が誕生する。
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NPO法人とんぼエコオフィス
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http://npo.weblogs.jp/tomboeco/
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薮内俊光
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TEL :
047-460-0735
Emailアドレス :
npotonbo@aqua-k.net
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千葉県
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