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歴史的街区における空家等ストック活用による新たなまちづくりの実証的調査
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京都市東山区は、自然景観や歴史・文化遺産に恵まれた地域である一方、少子高齢化および人口減少に伴い多くの空家が発生しており、これらの老朽化による地震時の倒壊の危険性や犯罪発生の危惧など、安心・安全面からも大きな課題となっている。
本取組では、空家悉皆調査、空家所有者意識調査により空家の実態を把握するとともに、実際の空家を実証的に活用する実験や地域住民を交えたワーキング勉強会・シンポジウムを開催した。今後、空家に関する問題意識が地域住民に醸成され、地域まちづくりの第一歩につながることを期待している。
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(1) | 空家悉皆調査および空家所有者意識調査
調査対象地域内の建物について空家かどうか一軒ずつ目視調査を行い、その結果、約10軒に1軒(共同住宅、事務所ビルは除く)が空家であることが明らかとなった。また、目視調査および町会長の確認を経て空家と判断された物件の所有者を対象にアンケート調査を実施し、現況として「倉庫」、「将来の子供のため」などの消極的な利用が多く聞かれた。
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(2) | 空家活用に関する実証的調査
実際に空家を再生、利活用する際の課題を明らかにするため、趣旨に賛同いただいた空家所有者の方の協力のもと、『空家活用した着物着付・和小物製作体験』、『京町家de音楽会』、以上の2つの実証的調査を実施した。
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(3) | 地域向けワーキング勉強会およびシンポジウムの開催
【第1回】平成18年12月16日(土)
/地元の住民、および地元の学生など総勢20名を超える参加のもと、調査地域内を実際に見て歩き、まちの現状や課題について意見交換を行った。
【第2回】平成19年2月8日(木)
/地域の商業者を中心に空家問題を自ら考えて頂こうとの趣旨で開催し、地元商店街の役員の方や学区に転入された若手商業者の方々など総勢26名での勉強会となった。
【第3回】平成19年3月12日(木)
/委員会で行ってきた調査、および協働で行った大学の調査の結果を地元自治連合会会合にて報告した。
【シンポジウム『空家とまちの未来を考える』】平成19年3月17日(土)
/東山区民を対象に空家問題に対する危機感とその改善に向けて地域コミュニティの重要性を訴えた。
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・ | 空家発生要因として、住み手・所有者の高齢化に伴う相続の問題や、調査地区内にも多く見られる路地の影響などが浮き彫りとなった。また、所有者が特定できない空家が多く含まれていることも明らかとなり、地域コミュニティの衰退を印象付ける結果にもつながったことから、今後地域の課題の一つとして空家問題が意識され始めている。 |
・ | 実証的調査に協力いただいた2名への継続的なフォローを続けることで、地域に対して発信できる空家の活用事例が生まれ始めている。 |
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京都市東山区役所、財団法人京都市景観・まちづくりセンター
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http://machi.hitomachi-kyoto.jp/
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TEL :
075-354-8701
Emailアドレス :
machi.info@hitomachi-kyoto.jp
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なし
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