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伝統的建造物運用モデルの検討
佐賀県
肥前浜宿独自の水文化体験プログラムの開発とその実験
伝統的建造物運用モデルの具体的検討
浜宿独自の水文化と建物利活用に関するシンポジウム等の実施
調査名 浜宿独自の水文化に根付いた伝統的建造物群利活用プログラムの検討
取組の概要  佐賀県および鹿島市の観光拠点として期待されている肥前浜宿の歴史的町並み再生を具体化させるため、体験プログラムの開発とその実験、伝統的建造物運用モデルの具体的検討、シンポジウム等を実施。米造り・酒造り体験や有明海干潟体験および商品開発を折り込んだ観光プログラムづくりを旅行会社等を巻き込んで行ったほか、伝統的建造物を保存修理活用するにあたっての資金調達(低利融資等)、建物設計、不動産管理、保険等について検討。将来の参考になるモデルを作成。成果を共有するために古川知事を招いてシンポジウム「佐賀県遺産・肥前浜宿のまちづくり対談」を行なったところ、約200名が参加。肥前浜宿の町並み保存活用による観光活性化に向けた意思形成と体制づくりに貢献。
取組内容  肥前浜宿は、かつて有明海に面する川港を起源とし、多良海道の宿場町として栄え、多良山系からの水や有明海の魚介類を資源とする醸造業(酒、醤油等)、水産加工業(かまぼこ等)といった「水」に関わる生活文化が育まれてきたが、今日、その環境は十分に生かされていない。
  対象地域には、酒蔵、土蔵造りの民家、草葺き民家などの伝統的建造物が集積して町並みを形成しているが、鹿島市の中心部から離れていることもあり、低未利用で痛みの著しい伝統的家屋等も多く、これらの保存修理と利活用を図ることが急務である。
  地元ではこれらの保存について、協議・検討を行ってきてはいるが、後継者がいないところもあり、仮に現在検討を行っている修理修復への助成が実施されたとしても、資金と知識のない建物所有者にとっては実際の運用の見通しが立たない。それどころか、外的資本による土地建物買収がいたずらに進む可能性も高く、独自の生活文化が損なわれることも危惧される。
  そこで、外的資本参入に対しても揺るがない肥前浜宿独自の水文化に根付いた伝統的建造物群の利活用プログラムの実現に向けた実践的な検討を行うことを目的として、1)肥前浜宿独自の水文化体験プログラムの開発、2)伝統的建造物運用モデルの具体的検討(3物件)、3)浜宿独自の水文化と建物利活用に関するシンポジウムを実施した。特に2)では、モデルとして草葺き民家、土蔵造り民家、酒蔵といったタイプに分けて行った。
  先導的なところとしては、地域住民組織による自立的な観光プログラムの開発を行った点、伝統的建造物を資産運用したときのキャッシュフロー(将来像の作成、修復費用等の算定、資金回収予測)をモデル的に検討した点、などである。
  今後は、モデルを他の物件の検討などに展開していくこと、観光プログラムの継続的な検討と実施を予定している。
まちづくりへの効果
H17年4月1日現在
 伝統的建造物を保存修理活用した場合にどれくらいの修理費等がかかり、それを活用した際のキャッシュフローを把握することができたのは大きい。もちろん建物によって現状等が異なるので相違はあるが、今後生じる事業における目安を見出すことができる。すでに国の登録文化財になった建物の所有者等からは問い合わせが来ている。また地元建築士のメンバー6名で設立した「肥前浜宿まちづくりデザイン研究会」では相談窓口を設置する予定である。今後はこうした窓口で相談を受けて、具体的案件の保存修理・活用に関する検討を行っていく予定である。
  また観光プログラムの開発は今後も続けていく必要がある。少なくとも一昨年まで0であった観光客が今年度には1日平均20名ほどまでに伸びている。しかし、これではまだ建物利用するには少なすぎる。2,926.8千人に上る鹿島市観光客数、32,004.8千人に上る佐賀県観光客を肥前浜宿に取込み、地元で観光消費が行われるようにする必要がある。佐賀県全体での観光客による飲食費が3,000円/日・人強なのに対して、鹿島市では1,000円弱である。それは鹿島に食べるところがないことを示していると同時に、年間250万人を集める祐徳神社や嬉野町等との連携による観光化の可能性も示している。こうした課題が見えたことは具体的な成果でもあった。
応募団体名 肥前浜宿水とまちなみの会
リンク  
部局/担当者名 町並みデザイン担当:三島 伸雄
連絡先
推薦団体名 佐賀県鹿島市
棚じ
草葺
シン
建物
商品開発
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