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事例 自治体

類型企業等の地方創生テレワークを促す取組を行う団体等(自治体)

「地方創生テレワーク交付金」を活用してサテライトオフィスの整備事業を展開

2020年にオープンイノベーション拠点を開設し、デジタル人材の育成に取り組んでいる香川県。人材育成と並行して、働く場所をつくるため、首都圏企業の誘致を加速させます。その足掛かりとして2021年から「香川県サテライトオフィス拠点整備補助金」をはじめとして、サテライトオフィスに関する補助制度を設けました。

莨谷 英生さん

香川県
政策部地域活力推進課
主任

地域

香川県

板東 辰倫さん 

香川県
政策部
デジタル戦略総室
デジタル戦略課
主任

地域

香川県

萱原 宥純さん

香川県
商工労働部
企業立地推進課
課長補佐

地域

香川県

穴吹 浩子さん

香川県
商工労働部
労働政策課
主任

地域

香川県

地方創生テレワークのきっかけ

若者の就職先としてデジタル人材育成や情報通信関連産業の育成・誘致を目指す

情報通信関連産業の育成・誘致に向けた拠点を整備

板東さん:「地方創生テレワーク交付金(当時)」を活用する以前から、県では、情報通信関連産業の育成・誘致事業に取り組んでいました。背景として、若者の転出超過数が拡大している中、学生にアンケートを取ったところ、「働きたいと思うような企業や仕事が増えれば県内に就職したい」という声が多く、若者が魅力を感じる働く場の確保が香川県には不可欠だと考えました。そこで、東京圏・大阪圏に転出された方が多く就業されており、GDPの成長率や給与水準が高い情報通信関連産業を有望な産業分野と位置づけ、情報通信関連産業の育成・誘致に向けたオープンイノベーション拠点「Setouchi-i-Base」を2020年11月に開設しました。

「Setouchi-i-Base」では、コワーキング・コラーニングスペースなどを設け、5G通信環境を整備しています。そして、「人材育成」、「活動・交流の場の提供」、「ビジネスマッチング支援」という3つの軸でさまざまな施策を行っています。デジタル人材を育成する講座を受講した人が、県内企業に就職、起業・創業をするなどの動きが出ており、県外企業の誘致の際のPRポイントにもなると考えています。

コロナを機に高まった地方でのテレワークの受け皿を

萱原さん:新型コロナウイルスの感染拡大により、首都圏への過度の集中のリスクが改めて認識される中、場所にとらわれないテレワークの活用や地方移住への関心が高まっています。県ではこれを好機ととらえ、この受け皿となるサテライトオフィスや社員の方が利用できるコワーキングスペースを増やす必要があるのではないかと考えました。

多様な人材が集い、活動し、交流する共同オフィスや共同学習スペース

取組内容

情報通信企業誘致のためにサテライトオフィス整備の補助制度を設ける

「地方創生テレワーク交付金(当時)」を活用した補助金を創設

萱原さん:昨年度、「地方創生テレワーク交付金」を利用して「香川県サテライトオフィス拠点整備補助金」を創設しました。これは、サテライトオフィス拠点を整備する事業者に対しての整備に係る経費補助になります。他の地域でNPOなど民間が運営している事例を視察し、「Setouchi-i-Base」のみならず、民間のノウハウを活用した施設の増加を期待して、この補助金制度を作りました。

2021年、飲食店へ食器等を卸す東京の企業がこの本補助制度を利用して、高松市兵庫町商店街の空き店舗を改修し、コワーキングスペース「Co-musubi」を開設しました。企業側は香川県の陶芸作家との出会いやテレワークの普及により高松市への進出を検討していたため、この制度を活用することになりました。

サテライトオフィス等を開設するための補助金

香川県では、他にも人の移住や企業誘致のためのサテライトオフィス開設に関する2つの補助金制度を設けています。
穴吹さん:まず1つ目は、「香川県テレワーク拡大による県内転入支援事業補助金」です。これは、テレワークを実施することができるサテライトオフィスを開設する県外事業者に対しての経費補助になります。現在は、県の東京、大阪事務所から各都市圏の情報通信関連企業に積極的に働きかけています。

莨谷さん:2つ目は、「香川県移住促進・空き家活用型事業所整備補助金」です。県外事業者が移住を伴い、事業所として使用するために空き家を購入した際の改修費等を補助する制度です。県では、同様の補助制度がある市町を支援しており、市町と、連携して展開しています。

お試しでテレワークを体験するための助成金

莨谷さん:今年度は、テレワークの活用による新しい働き方に対応した人の流れを創出するために、「香川県お試しテレワーク移住促進事業助成金」を設けました。こちらは、東京圏、関西圏の人が、県が置いている移住コーディネーターに相談し、「Setouchi-i-Base」など県の指定のコワーキングスペースを連続利用した際に助成を行います。この施策はまず、香川でコワーキングスペースを利用いただき、香川県に興味を持ってもらって、移住につなげることを目的としています。

情報通信関連企業の誘致のための段階的なサポートを実施

萱原さん:今後も情報通信関連企業の誘致の足掛かりとしてまずはサテライトオフィスを使っていただき、次のステップとして拠点の誘致を目指しています。拠点をつくっていただく場合は、事務所賃借料や固定資産取得に対する助成制度が別途あり、さらに県内市町でも同様の助成制度を設けているので、手厚い支援を受けることが出来ます。

サテライトオフィスや拠点の開設にあたって、企業の課題に対応するため、オフィス物件情報の提供や、提供行政手続きなどを支援するワンストップサービス窓口を設置し、県内の市町とも連携して支援しています。また、香川県版のハローワークを開設し、県内にサテライトオフィスを開設した企業においては、ホームページに求人情報を無料で掲載できるようにしているほか、就職活動に関する専門のコーディネーターがUJIターン希望者や学生とマッチング支援を行っています。さらには、「Setouchi-i-Base」では、コーディネーターが企業や個人とのビジネスマッチング支援などを行っています。

「Co-musubi(コムスビ)」外観

緑を眺めながら仕事ができる「Co-musubi」内会員専用スペース

取り組みの結果

人材育成と就職先としての企業誘致が加速

板東さん:「Setouchi-i-Base」を開設してから2年が経過しましたが、様々な成果が出ており、最近では、テレワークを目的とした一時利用(ドロップイン)が顕著に増加しており、これをきっかけに会員登録いただく方や、他の施設利用者と交流される方も増えています。

萱原さん:「香川県サテライトオフィス拠点整備補助金」を利用して整備した「Co-musubi」では、「商店街の空き店舗の活用」と「首都圏のサテライトオフィス運営事業者の立地」という2つの成果がありました。そして運営企業側の営業活動により、運営会社と同じ飲食・流通系の企業が7社、法人登録しました。また、これとは別に情報通信関連企業の誘致結果として、2021年からの2年間で4社が拠点立地を行っています。

今後の展開

サテライトオフィス等の施設を活用し企業誘致を加速

板東さん:「Setouchi-i-Base」では、人材育成講座をきっかけに、利用者が起業や就職、フリーランスなどの次のステップに進まれるといった成果が出ていますが、この流れを加速させるとともに、テレワークなどのドロップイン利用者を含む多様な人材の活動・交流を促進することで、情報通信関連の企業の育成を進めていきます。また、都市圏企業の誘致も同時進行し、香川県の経済の活性化、そして若手人材の流出抑制からの人口増につなげていきます。

萱原さん:「Co-musubi」は、コロナ禍でイベント等を自粛していたので、今後は地元の作家や個人、企業と東京の企業の交流がもてるようなイベント等を開催していく予定となっています。私たちは2020年に情報通信関連企業にアンケートを行っており、回答いただいた企業のニーズ把握や、サテライトオフィスに関する補助制度の説明を行っています。これを加速させ、企業誘致を進めていきます。

(取材日:2022年11月11日)

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