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COLUMN移住に関するコラム

「移住体験ツアー」の醍醐味は
地域の人とその生活に触れること

「移住体験ツアー」の醍醐味は地域の人とその生活に触れること

様々なタイプの「移住体験ツアー」

地域によって企画される移住体験ツアーの形や内容は様々で、大きく分類すると5つあります。

・『暮らし体感型』…その地域の暮らしや環境・気候を体験するもの
・『就業体験型』…農業や林業、漁業など地域の産業を体験するもの
・『事業継承型』…特産品の製造体験や、老舗旅館の女将体験等を行うもの
・『子どもの教育型』…山村留学や豊かな自然環境での教育を体験するもの
・『運営スタッフ募集型』…地域の飲食店やコワーキングスペース等の運営に関わるもの

森林や河川敷を散策し、ジビエ鍋を囲む「フィールドワーク」を企画する滋賀県市町振興課
森林や河川敷を散策し、ジビエ鍋を囲む「フィールドワーク」を企画する滋賀県市町振興課

体験ツアーは、その土地の「人」にフォーカスする

一般的に、移住体験ツアーは「地域へ移住してもらうため」に企画されていますが、実際にはその土地に旅行や仕事で来てもらったり、特産品などを買いに来てもらったりと、とにかく来てもらって地域の人との人間関係を作って、何らかの関わりを持ってもらうということこそが大事で、究極的には、「地域のファンを作るため」ということなんだと思います。

ある地域を訪れて、名所を見たり、その土地ならではの美味しいものを食べる。それだけでももちろん価値があることですが、移住体験ツアーが通常の観光と違うところは、その土地の人が住む場所や生活圏に入っていくようなものが多いことです。一言でいうと、観光は「場所と物」に、移住体験ツアーの場合は「人」にフォーカスするといった感じでしょうか。「あの職人さん元気にしてるかな」、「そろそろ収穫の時期だけど、あの桃農家さんどうしてるかな」とか。人と触れ合うと、そこでの体験がより立体的になってくるんですよね。

移住体験ツアーは、自治体のWEBサイトやパンフレットなどでも情報発信している
移住体験ツアーは、自治体のWEBサイトやパンフレットなどでも情報発信している

ツアーに参加して、移住の話がしやすくなった

例えば、移住に興味を持ち始め、話題にしてみたものの、パートナーがなかなか共感してくれないということも。移住を考えたことのないパートナーからすると「親族や友人関係、子どもの学校や地域の繋がりもあるのに、いきなり移住なんて考えられない!」と、理解してもらえないのも無理はないと思います。そんな時には、移住体験ツアーで一度現地に一緒に行って、美味しいものを食べ、その土地の人や周りの参加者と触れ合うことで、その土地での暮らしや移住についてもっと身近に感じてもらう。そうすることで、パートナーと移住の話をしやすくなった、というケースもあるようです。実際、コロナ禍になってから、夫婦や子連れファミリーでの参加がとても増えました。

自治体の方から伺う話では、移住体験ツアー参加者の感想として、「現地の自分と同じような家族構成の人に会って話をすることで、より具体的なイメージができた」や「参加者の中に、似た感覚や嗜好の人がいてとても楽しかった」というものが多いです。

長野県塩尻市の商店街にある空き家。元々はギフトショップだった
長野県塩尻市の商店街にある空き家。元々はギフトショップだった。
出典:「いばしょなんて自分で創れよ!」【攻める空き家バンク】片付ける!から始まる地域接点。一緒にやろう!! / NPO法人MEGURU

人気の企画「空き家を一緒に片づけませんか?」

人気のある企画の一つに、「古民家や空き家を活用した、新たな“場”づくりに関わる」というものがあります。自治体や地域の人たちが中心となって、空き家になり放置された物件などをリノベーションし、旅館や商店、地域のコミュニティの場に生まれ変わらせるというプロジェクトです。その一環で、地域外の方がツアー参加者としてその輪に加わり、空き家の片付けをしたり、まだ使えるものを探してバザーに出したりと、自分ができる範囲でお手伝いします。そして、例えば、空き家がコミュニティスペースとして生まれ変わった後、そのツアーに参加した方々がイベントなどでその場所に訪れる機会が生まれるなど、息の長い交流が生まれています。

他にも工夫を凝らした面白いツアーがたくさんありますので、自分の興味のある企画を探してみるのも面白いですね。

地域の人の寛容さ

このように移住体験ツアーでは、地名の認知度は低くても、面白いコンテンツを持っている地域が数多くあります。そして、移住体験ツアーに参加する方へ「こんな体験をしてほしい」「これを見てもらいたい」と、地域が外からの人を迎え入れる寛容さを持ち合わせているかどうかも大変重要です。移住した後に、自分や家族が地域に受け入れてもらい、無理せず馴染めるかどうか、その地域の寛容さを知るには、地域の「人」を知ることが大事であると言えるのだと思います。

面白法人カヤック 中島みきさん
面白法人カヤック 中島みき(なかじま・みき):大阪市生まれ。広告代理店を経て、2008年よりヤフー株式会社に入社。2013年より同社営業推進本部長、2018年4月よりPayPay株式会社の立ち上げに参画。2019年7月カヤックLiving 代表取締役。現在、面白法人カヤック ちいき資本主義事業部 事業部長として、移住スカウトサービス「SMOUT」の運営に取り組む。長野・千葉・東京など様々な地域で暮らし、2020年10月からは、都内と熱海市の二拠点生活を開始。
・国土交通省「ライフスタイルの多様化と関係人口に関する懇談会」委員
・内閣官房デジタル田園都市国家構想実現会議事務局「地方創生テレワーク推進に向けた検討会」委員

(2021年11月11日取材)

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