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今こそ、地方にもっと目を向けるべき時代 今こそ、地方にもっと目を向けるべき時代

今こそ、地方にもっと目を向けるべき時代

須藤 將太さん

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首都圏では得られない環境で
成果を上げる

今こそ、地方に目を向けるべき――。米国でクラウドサービス事業を展開する「セールスフォース・ドットコム」の日本法人で営業戦略を担当している須藤將太さんはきっぱりと話す。2015年、東京・丸の内の東京オフィスから和歌山県白浜町の白浜オフィスに3か月間滞在。所長を含め11人というこぢんまりした職場環境や、海あり山ありの南紀白浜の変化に富んだ自然がすっかり気に入った。

元々、首都圏で行っている営業活動を地方で行った場合、生産性が維持できるかを確かめるため、試験的に開設されたのが白浜オフィス。11人という枠内で希望者を募り、3か月交代で人材を配置した。須藤さんは志願して、「2期生」として白浜オフィスに短期赴任した。

実際に白浜オフィスで働き始めると、仕事に集中できる環境が整っていて、東京時代よりパフォーマンスが格段に上がった。プライベートも大きく変わった。自宅近くに海が広がり、気軽に入れる温泉も多い。熊野古道のような山の自然も豊かだ。必然的に余暇をアウトドアで楽しむようになった。「ですから、南紀白浜という土地に悪いイメージがまったくないんです」

そうした思いが東京に戻ってからも強く、白浜オフィスに空きが出たという話を聞いて、17年夏に再度志願し、上司の了解を取ってそのまま和歌山県に移住して仕事をするようになった。現地で出会った女性と結婚し、長男も生まれた。

在宅ワークで家事や育児にも
積極的に参加

白浜オフィスに短期赴任すると、会社が借り上げたマンションに無料で住め、移動用の車も貸与される。それに対し、移住を決めた須藤さんはマンションを新たに借り、車も購入しなければならなかった。それでも東京時代より生活コストはだいぶ下がったという。

通勤時間も、東京では約1時間かかっていたが、和歌山では車で20分。20年春以降、仕事が在宅となり通勤時間もなくなった。その分、自分で自由に使える可処分時間が増えた。「そのことが移住をしたことによる大きなメリットの一つ」と須藤さん。できた時間を、ビジネス書の読書など情報のインプットに充てたり、家族との時間に割いたりすることができるようになった。

実際、20年4月から長男が保育園に通い始め、妻も地元で勤め始めたこともあって、須藤さんが子供の送り迎えや簡単な料理などの家事を担うようにもなった。「子供を保育園に迎えに行く時間までに仕事を終わらせようと心がけるようになり、仕事の効率もかえって上がりました」

地方でのチャンスがあれば、
積極的に動いてみる

自らの存在感も、移住によって高まったように感じている。東京では大きな組織の一人で、仕事相手に「セールスフォース・ドットコムの人」というとらえ方をされていたが、白浜オフィスに移ってからは「セールスフォース・ドットコムの須藤さん」と認識してもらえるようになった。移住によって、顔の見えない会社勤めの「人」から、唯一無二の「須藤さん」に昇進したと言ってもいいのかもしれない。

とはいえ、たまたま制度のある企業に勤めているからこそ、移住によって自己実現も可能になったのではないか? 「もちろん、職場に恵まれたということは否定しません。それでも地方の可能性に目を向けるのと、自分には関係ないと目を背けるのとでは、将来に大きな違いが出てくるのではないでしょうか」と須藤さんは話す。

仮に現在の勤め先に地方の拠点があれば、そこで自分がどのような価値を発揮できるのか考えてみることが大切だという。「そして少しでもチャンスがあると思えるなら、まず手を挙げて動いてみる。私自身、和歌山に移住したいと手を挙げなければ、短期滞在で終わっていたかもしれないのですから」

その上で、何が何でも都会じゃないと成り立たないという時代はもう終わりつつあるという。ITの発達で、ネット環境さえ整っていればどこでも仕事を行えるようになってきたからだ。「だったら、なるべくストレスを感じない環境で仕事をするのが合理的。それが若い世代に向けて、『今こそ、地方に目を向けるべき』とアピールしたい大きな理由の一つです」

PROFILE

須藤 將太さん

茨城県出身。2017年に東京都から和歌山県田辺市に移住。

  • 移住時の年代:30代
  • 家族構成:妻、子供
  • 移住スタイル:Iターン
  • 職業:情報サービス会社勤務

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