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LIFE STYLE移住者の暮らし

イチ推しメニューは、移住

三好 清史さん

PROFILE
三好 清史さんの写真

三好 清史さん

香川県出身。2020年1月に東京都新宿区から香川県綾川町に移住。

  • 移住時の年代:30代
  • 家族構成:妻、子
  • 移住スタイル:Uターン
  • 職業:自営業

転職して環境を変えたい

大学進学をきっかけに香川から首都圏に出て学生生活を過ごし、そのまま東京の会社に就職した三好さん。独身でバリバリ仕事をしていた時は楽しかったが、入社10年を過ぎた頃、ある思いがフツフツと込み上げてきたという。
「この仕事をずっと定年までやるのかなって、疑問を感じ始めて……。自分が思い描いていたキャリアプランに向かっている気がしなかったし、子どもが生まれてからは、やりたいことをやって輝いている自分の姿を子どもに見せたい、と思うようになったんです」
学生の頃から、いつかは自分の店を持ちたいと漠然と思っていたという。
「仕事自体があまり面白くなくなっていた時期でもあり、何か環境を変えたいと思い始めていました」

三好さんが家族でよく行く香川の海

結婚を機に、飲食業の道へ

2018年、36歳の時に結婚。三好さんはやりたかった夢に目覚めた。
「自分の店を持つのは、会社を定年してからでもいいと考えていたのですが、結婚を機に、もっと早い段階でやりたいと思うようになりました。これまでいろんなところで働いた経験を持つ妻と話しているうちに、やりたい気持ちが大きくなって…。東京の頃住んでいた地域に飲食店がたくさんあったので、まずは飲食店に就職しようと考えました。妻の影響は大きいですね」
実際に勤めた飲食店の仕事はキツかったが、得られるものも多かった。
「社長は思いやりのある方で、厳しかったですが、本当にいい環境で仕事ができたと思っています。私の自信にもなりました」
しかし、飲食の仕事は、朝9時に出勤、家に帰るのは夜中の12時、休みは週1日。家族や子どもと過ごす時間はほとんどなく、子育ては妻が一人で担う苦しい日々が続いた。
「妻と2人で話し合って、思い切って実家のある香川県に移住しようと決めました。僕の母親に子育てをサポートしてもらえるのと、香川県はコンパクトな割に人がたくさんいるので、商売する上でお客さんの足を期待できるだろうと考えたんです」

もち豚肩ロースのローストポーク弁当

地元を知って広がった世界

自分が生まれ育った地元とはいえ、客の流れも分からぬまま店舗を開くことには不安があり、まずはキッチンカーで開業することに。いずれは店舗をもつという楽しみを含んだビジネスプランだ。
キッチンカーは出店場所を探すのが大変だが、幸い国道沿いの好立地に土地を持っていた。通常はそこで営業し、興味がある催しがあれば出張している。
「唐揚げやメンチカツのお弁当をメインに、イベントに近い感じで週替わりメニューを出しています。スペースや設備が限られるキッチンカーの割に、メニューは豊富だと思います」。ボリューム満点のメニューをSNSに並べ、PRしている。
香川に帰ってから、キッチンカーを始めるまでは、妻と母親と姉家族ぐらいとしかしゃべっていなかったと言うが、お店を始めた途端、新しいお店ができて楽しみが増えたと喜んでくれる客や同級生が来てくれ、急に世界が広がったと感じているそうだ。
「20代、30代を過ごしていないと、その土地のことってわからないですよね。帰ってきてみると子どもの時に見ていた風景とはちょっと違い、地元なのに新鮮に感じました」

キッチンカーで開業

都会から帰ってきたからこそ気づく地元の魅力

綾川町は香川の中央に位置し、讃岐うどん発祥の地と言われている。三好さん曰く「観光名所は少ないけれど、生活するにはいい住みやすい場所」。野菜だけでなく、イチゴや桃、マンゴー、みかんなど季節の果物が1年を通じて味わえるのも魅力だ。
4歳になる子どもは、近くの川で魚やカメを見たり、虫を捕ったりと、自然と触れ合いながら過ごしている。東京在住時にはできなかった“子どもと遊ぶ日”もきちんと決めているという。
「キッチンカーでやれることは全部やり切って、子どもが小学校に上がる頃に店舗を出したいと思っています。出せるメニューの幅もグッと広がり、店舗の魅力も出せると思います」
高校生まで地元で過ごし、都心で就職。都会の生活も決して悪くはなかったが、地元にUターンして気がつくことがあるという。
「東京に出て、地元と違う環境で生活をして帰ってくると、ずっと綾川町に住んでいたら気がつかなかった、当時とは違う暮らし方ができる。何か環境を変えて生活をしたいと思ったら、離れていた地元に移住してみるのもいいのでは。新しい地元の魅力に気がつくんじゃないかと思います」

近所の川で家族仲睦まじく

(2022年12月6日取材)

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