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暮らしも仕事も 家族が第一に

馬原 貴行さん

PROFILE
馬原 貴行さん

馬原 貴行さん

鹿児島県出身。2021年2月に東京都から鹿児島県志布志市に移住。

  • 移住時の年代:30代
  • 家族構成:妻、子ども2人
  • 移住スタイル:Uターン
  • 職業:個人事業主

コロナ禍をきっかけにUターンを決断

「いつか戻ろうと思っていた郷里に帰り、時間と心に余裕のある生活を送れるようになりました。家族との時間が増えたことが一番嬉しく、大好きな街を一緒に盛り上げていければと思っています」
郷里の志布志の名を冠したハンバーガー店を経営する傍ら、動画編集やデザインの仕事を手掛けるほか、飲食関連の企業向けアドバイザーとしても活躍する馬原さん。Uターンを決断し、東京を離れて2年弱。大きく変わった仕事や生活に、手応えと満足を感じる毎日だ。
高校を卒業後、大阪に出て働きながら飲食業界のことを学び、その後、上京。鹿児島料理店やレストラン、バーなど4店舗の代表を任され、忙しくも充実した日々を送っていた。東京で結婚し、妻にはいずれ郷里に帰ることを了解してもらっていたものの、仕事が安定し、子どもが幼稚園に通い出したことで、きっかけをつかめずにいた。
転機となったのは、新型コロナウイルス感染症の拡大だった。店に出られない約2か月間、趣味の延長で始めた動画の編集が、思いのほか良い仕事につながったのだ。インターネット環境が整っていれば、どこででも働ける。いいタイミングだと思い、「郷里に帰っても、どうにかなるよ」と妻に切り出してみた。返ってきた言葉は、「ちゃんとやれば、あなたなら大丈夫」。厚い信頼を寄せられていることに奮起し、2021年2月、20年ぶりの志布志市にUターンを果たした。

志布志バーガーの看板

キャリアを生かし、街の盛り上げに一役

志布志では一戸建を借り、移住センターに併設されたカフェで動画編集の仕事を続けた。ただ、もっと地域に貢献できる仕事をしたいという思いが、日増しに強くなっていた。
「学生時代が楽しすぎたので、戻ってきた当初はショックを受けました。人口減少が進んでいて、かつてのような賑わいがない。ふるさと納税の人気は高いのに、街に若者がいないじゃないかと、すごく残念に思ったんです」
観光客を呼び込み、地域の高校生たちにも気軽に集まってもらえるような店ができたら――。そう思っていたところ、カフェのオーナーから商店街の空き物件を紹介された。ハンバーガー店なら、近くに競合店はない。地域の食材を使えば街のPRになるし、チラシやメニュー表も自分でデザインして用意できる。即断即決、2021年4月には夫婦で店をオープンさせた。
商店街には、かつての先輩や同級生が営む店があり、応援してもらえたことも心強かった。高校生と組んでイベントを開き、SNSで情報発信を続けるうちに、お店は盛り上がっていった。同時に、店の運営や開業についてアドバイスを求められることが増え、それが新たな仕事へとつながっていった。
「思った以上に仕事の幅は広がりましたが、それでも東京でバーをやっていた頃と比べて生活は規則正しくなりました。上の子はもちろん、こちらで生まれた2人目の子どもの成長をずっと見守れるのも嬉しいです」

馬原さん家族写真

移住前の下調べはしっかりと

“思い立ったら即行動”がモットーの馬原さんだが、移住に際しては「もう少し事前にしっかり調べておくべきでした」と苦笑する。
「年収が減ったので、初年度の税金が結構重くのしかかりました。それと、こちらは車社会なので自動車の運転免許を取りに行くところから始めたんですが、免許取得費用に、車の購入費、車関係の税、車検代と、思った以上に出費がかさんでしまい…。移住者向けの助成制度には期間限定のものがあり、利用しようとした時には遅かった、ということもありました」
生活が落ち着いてからは、車社会の便利さを実感しているようだ。「東京は公共交通機関が発達していますが、子どもが幼いうちは電車やバスでの移動が大変です。でも今は、車で2 時間ぐらいの距離ならどこでも気軽に行ける。家族でどこかへ出かけたり、新しいことを始めたり、行動の幅が本当に広がったと思います」
地域の人から作った野菜を格安で分けてもらうなど、人間関係も、気候そのままに温かいなと感じている馬原さん。移住センターに行けば、同じ境遇の者同士、共感し合える人たちとの出会いがある。5歳の子どもがこども園に楽しそうに通い、かつて「タワーマンションに住みたい」と言っていた妻が「もっと田舎でもいいよ」と笑うのを見て、Uターンは正解だったと確信している。

馬原さんご夫婦

「自分のため」ではなく、「家族との未来のため」に

「ある程度若いうちは都会で過ごして、そこから先は田舎で生活するというのもおすすめです。生活のスピードがちょっと変わって、時間にも心にも余裕が増えてきます。いったん地域を出るからこそ、地域の良さに気づくこともできるように思うんです」と馬原さん。今後については、「私自身がSNSを駆使して商売をしてきたので、その手法を活用して、街全体をちょっとずつ底上げできるようサポートできる立場になりたいと考えています」と語る。いずれは、一緒に働いている親戚の若者にハンバーガー店を任せ、自身は動画やデザイン、アドバイザーなど、“場所に縛られない仕事”の比率を上げていくつもりだそうだ。
「ある程度収入が安定したら、キャンピングカーで家族といろんな場所に行ってみたいんです。半年ぐらい沖縄に住んでみるのもいいねと話していて、そのために今、夫婦で頑張っています」
移住をきっかけに、家族のことを一番に考えるようになり、働き方も「家族との未来のため」へと変わった。馬原さんにとって、それが最大の収穫であり、喜びだ。

美味しそうな志布志バーガー

(2022年11月30日取材)

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