子育ては地方でのびのびと、心にゆとりのある暮らし
前島 都さん
![前島 都さんの写真](/iikamo/assets/images/lifestyle/lifestyle27/profile_27.jpg?v=264d534b2776a6f129842fb6301863e6)
前島 都さん
熊本県出身。2016年に神奈川県から熊本県菊池市に移住。
- 移住時の年代:20代
- 家族構成:夫、娘2人
- 移住スタイル:Jターン
- 職業:主婦
牛乳もお米も野菜もなんでもおいしい
「私自身は熊本県南部の人吉市出身ですが、料理人として働いていた東京から県北部の菊池市に移住しました。広い意味でのUターン移住ですね。東京は人が多くて、それだけで疲れてしまいます。今は時間のリズムがゆったりとしていて、精神的にゆとりのある暮らしができています。田舎ですけど、熊本市に隣接していて、阿蘇くまもと空港も割と近くて便利です。買い物も、都会ほど品数は多くありませんが、不便ではありません。家賃は東京で暮らしていたころの3分の1で、広さは2倍になりました。トータルに考えると移住したメリットの方がとても大きかったと思います」
夫と移住後に双子が生まれ、現在は育児の真っ只中だが、様々な面で移住後の生活のメリットを感じているという。
![熊本市内の様子](/iikamo/assets/images/lifestyle/lifestyle27/contents_27_1.jpg?v=b18de206397ad616d98c53830aefdd58)
「菊池市は酪農が盛んで、肉牛や牛乳の産地です。また「菊池米」は全国コンクールで入賞常連の質の高さですし、野菜も豊富です。菊池でできるものは何でも新鮮で、とてもおいしいですよ」
大阪の調理師専門学校を卒業後、関西や東京都内で料理人をした経験を生かして地元の食材を使った料理を作り、東京のワインショップで働いていた夫がセレクトしたワインとともに楽しむ「きくちワイン会」という食事会を開催し、地域の人たちとワイワイ楽しむなど、地元にもすっかり馴染んでいる様子だ。
![盛り上がるきくちワイン会の様子](/iikamo/assets/images/lifestyle/lifestyle27/contents_27_2.jpg?v=e3324112e461676faa9bbc3d31aba3fa)
県庁所在地隣接で不便のない暮らし
「私はもともと、いずれは熊本に帰りたいと夫に話していました。当時はまだ子どもがいませんでしたが、子どもを育てるのは都会ではしんどいよね、などということも、2人でよく話し合いました」
結婚後から移住を具体的に考え始め、東京・有楽町の「ふるさと回帰支援センター」で行われた移住セミナーなどに参加した。熊本県内のいくつかの市町村に絞り、まとまった休みをとって、現地を訪問。菊池市は熊本市にも隣接していて利便性が高く、好感を持った。
また、同市を訪れた際に、移住相談の窓口となる担当者から、ちょうど「地域おこし協力隊」の募集が始まったと聞いた。夫がそれに応募。採用されたことから、心配していた仕事も確保できた。家は空き家バンクに登録して見つけ、市の補助でリフォームして住んでいる。また、自身は飲食業からいったん離れてみようと思い、農業関係の仕事をいくつか紹介してもらって、イチゴ農家で約3年間働いた。
![熊本県産のおいしそうなイチゴ](/iikamo/assets/images/lifestyle/lifestyle27/contents_27_3.jpg?v=07b93670ac72def90cc70972d87088ae)
ちょうど良い距離感で接してくれる地域の方々
「私は、同じ熊本県出身ということもあるかもしれませんが、移住する前に思っていたのと違ったという感覚はありません。でも、東京で生まれ育った夫は、初めはかなり違和感があったようです。まず、方言が全く分かりませんし、田舎暮らしに慣れるまで大変でした」
草刈りや掃除などの町内の行事に参加しなくてはいけない。そうした地域の人たちとの交流も東京ではなかったことだった。「私が地元を出たのは、コミュニティが狭くて息苦しさを感じたことが理由の一つでしたが、今は昔ほど共同作業がたくさんあるわけではありません。地域の方たちも、ちょうど良い距離感で接してくれていますので、人間関係が煩わしいといったことはありません」
東京との大きな違いは、「車は絶対に必要」ということ。移住を決めてから東京で運転免許を取った。移住後1年ほどは自転車などを使っていたが、田舎道はトラックなどが走っていて危なく、何事も不便だったので、自分の車も買ったという。
「田舎は車で移動しなくてはいけませんが、東京では子連れで電車に乗るのも大変。車なら、周りに遠慮して窮屈な思いをすることもありません」
![菊池市ののどかな風景](/iikamo/assets/images/lifestyle/lifestyle27/contents_27_4.jpg?v=1a94923c1402a6d372617efa5cd6ab25)
いずれは料理人として独立する夢を
夫の地域おこし協力隊としての任期は3年だった。その後の生活設計について不安を感じていたが、本人のスキルを生かせる中途採用の募集が市役所から出たため、応募し採用。将来への不安はなくなった。
本人もいずれは料理人として独立したいと思っている。「これまでのレストランなどで働いた経験を生かしたい。子どもたちが学校に通うようになっても、帰宅した時に家で迎えてあげられるくらいの、ゆとりをもった仕事ができれば、と思っています」と語ってくれた。
![料理をする前島さんと育児をする前島さん](/iikamo/assets/images/lifestyle/lifestyle27/contents_27_5.jpg?v=93da1a82af714f8dac85a0ebc6d3ee66)
(2021年11月11日取材)
![いいかも地方暮らし 移住者インタビュー Vol.2](/iikamo/assets/images/lifestyle/lifestyle27/contents_27_grareco.png?v=a97266d9e4967e9d4ef2104f1dd194fc)
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